国家賠償訴訟

労働基準監督署職員の隠蔽工作が被告国の支離滅裂な主張を誘発(一審・9)

一審の続きです。

被告らの第1準備書面と証拠書類には、事実誤認している部分、判然としない部分、書面内においても整合性のない部分など、多数の不審点や疑問点がありましたので、質問書を提出することになりました。
質問書ということで、私としては軽く考えていたのですが、念のため書記官に確認したところ、正式な準備書面(求釈明)として、それまでの書面と同様に4通提出するということでした。

準備書面(求釈明)を公開したところで部分的な情報であるため、何のことを述べているのかよくわからないかも知れませんが、とにかく被告第1準備書面がメチャクチャであったということは、おわかりいただけると思いますので、私の第4準備書面(求釈明)を差しさわりのない範囲で公開します。

質問事項は、大きく分けて9項目、4ページに及びますが、質問の大部分は、次の二つに関することに大別できます。

 夫の長時間労働をいわき労働基準監督署に相談し、職員から緊急に対処する必要があり、情報を提供するように積極的に促され、労働基準監督署の対応を確認した上で会社名、役職等の個人が特定できるほどの情報を伝えたにもかかわらず、管轄の富岡労働基準監督署の担当職員(Hとする)が、会社に調べが入ったのは、それから、およそ3ヵ月も後、昼間の時間帯に、しかも時間外手当ての調査であった。
このように、富岡労働基準監督署の対応が、当初の電話相談の際の確認内容とは全く異なってしまったことに関する部分。
結果的に、それが原因で夫が退職する羽目になり、いわき労働基準監督署に抗議した際の私の電話の内容が、富岡労働基準監督署の対応に沿うように、裁判開始後(と思われる時期)に、被告職員Hによって捏造されたこと(乙第6号証)。

(原告第4準備書面(求釈明)の1,2(1)(3),6,7,8)
 
 被告の担当職員Hが、会社側と夫の間の、刑事上、民事上の示談を仲介し、夫に不利な条件で処理してしまったこと。
富岡労働基準監督署で行われた示談交渉の合意の場に、実際には担当職員Hが同席していたが、被告は同席していたことを否定している。
労働基準監督署は、未払い賃金等に関する是正等は職務として行うが、刑事上、民事上の和解を仲介をすることは裁量権の逸脱であって、このことに関する部分。

(原告第4準備書面(求釈明)の2(2),4,8,9)

 これら二つに関することは、富岡労働基準監督署のずさんで恣意的な対応が顕著に表れている部分で、事件の重要なポイントでもあり、被告の担当職員Hが直接かかわっている部分です。
 つまり、被告の担当職員Hが、自身の恣意的でずさんな対応の事実を隠蔽する目的で、裁判の書面を作成する立場の被告代理人、あるいはその補佐役に、書証を捏造し嘘の説明をしたものの、細部の詰めが甘かったために、書面上で、矛盾したり、二転三転している様子が露見したと考えられます。

 その後、一審の裁判の形勢は紆余曲折を経ますが、富岡労働基準監督署の恣意的でずさんな対応に関する部分で、しかも、裁判での二転三転する嘘の主張や矛盾した主張が多数露見している部分に、直接かかわっているのが被告Hであるにもかかわらず、最終的には、書証等の客観的な証拠を無視して、この裁判の証拠として最もふさわしくない被告Hの証言を証拠採用して国を勝訴させた福島地裁いわき支部のデタラメな判断(高原章裁判長)にも、是非、ご注目ください。

平成17年(ワ)第***号 慰謝料等請求事件
原告 
被告 H ほか2名

準備書面(第4回)求釈明

平成17年10月31日
福島地方裁判所いわき支部 御中
原告 


 被告らの第1準備書面および書証には、事実誤認および判然としない部分等多数含まれているため下記の事項について釈明を求める。なお、下記に述べるページや行は、被告国の第1準備書面によるものとする。

1 乙第6号証の作成経緯について
 乙第6号証の内容は、原告が平成12年12月14日、いわき署の川又監督官に伝えた内容とかなり相違がある。この件に関することは、甲第5号証の平成12年12月14日のところに詳細に記録しており、乙第6号証の内容はほとんどでたらめである。甲第5号証 平成12年10月30日および同11月21日の記録にもあるように、原告らは、(会社)から・・・・(省略)・・・・・・ということは何度か言われたが、乙第6号証に記載されているような・・・・(省略)・・・・などとは言われてない。
また、・・・・(省略)・・・・・が不明であるということは伝えたが、乙第6号証の④に記載のようなことは全く言っていない。またこのとき、原告は、平成12年10月の査察の際、監督署の職員が、家族の相談があったということを言ってしまったらしく、それがもとで夫が特定されてしまい、結局退職に至るという状況になってしまったが、それは本当であるかということを疑問点として伝えている。

 よって、乙6号証をもとに作成されたと思われる被告第1準備書面5ページ6行目から14行目、および14ページ7行目から15行目もでたらめである。
 乙第6号証は捏造されたものと思われるので、平成12年12月14日のいわき署の川又監督官から被告Hへの連絡方法、乙第6号証作成の時期、経緯について説明せよ。


 なお、甲第5号証について説明する。
 甲第5号証は、原告らが、・・・・(省略)・・・・、訴訟等いざというときのために、平成12年10月から平成13年3月にかけて原告と夫が、主立った事柄をパソコンに入力して記録しておいたものである。よって、原告らと会社関係者間のことは、かなり詳細に記録しているが、原告らと労働基準監督署間の主立った事柄についても要所ごとに記録してある。また、社長から(夫)宛に内容証明郵便が送付され、原告らが弁護士に相談するにあたり、平成12年10月以前の状況も書き加えてある。
 なお、甲第5号証は、本来、他人に見せることを目的として作成したものではないため、主観にかかわる部分、誤字等が多く含まれているが、あえて今回訂正などせず、当時作成した状況のままでプリントアウトし、証拠として提出したものである。
 よって、原告は、(会社)との示談に至るまでの経緯については、甲第5号証の記録をもとに、原告の訴状、準備書面等で首尾一貫した主張を展開している。


2 被告らの主張が二転三転していることについて
 下記に述べる2点については被告らの主張が二転三転しており一貫性がないので、作成経緯および釈明をもとめる。 

(1) 平成12年10月18日、被告Hが(会社)を訪問した件について
 被告第1準備書面 第1原告第1準備書面に対する認否(2ページ下から5行目)では、同日、調査を行ったことを認めておきながら、同第2 原告第2準備書面に対する認否(11ページ4行目)では否認し、第3 被告国の主張(6)(13ページ)では、訪問し調査したことが記載されている。
また、被告答弁書では、第3 訴状の請求の原因に対する認否 5では、『「同年10月18日」は「10月10日」が、「臨検」は「呼び出し監督」が、それぞれ正しい。』と原告の主張を指摘しており、被告らの主張には一貫性がない。


(2) 平成13年3月27日、富岡署においての示談交渉に被告Hが立ち会った件について
被告第1準備書面 第1 原告第1準備書面に対する認否 5(8ページ4行目)では、『「被告H立会いのもと」は否認し』とあるが、被告Hの第1準備書面では、その文の後に「労基法違反の是正確認のため同席はしていたが、示談を主導的に進めるための立ち会いはしていない。」という一文が付け加えられており、きわめて矛盾している
さらに、被告第1準備書面 第3 被告国の主張(24)(16ページ)では、「話合いが終わった後、被告Hは(会社)の提示した内容に(夫)が合意したことを知った。」と、その場に“同席”または“立会い”していなかったかのような表現になっている。なお、被告答弁書 第3 訴状の請求の原因に対する認否 では認めており、被告らの主張はきわめて一貫性がない。


3 富岡署の調査が非常に不十分であったことについて
 被告第1準備書面 第1 原告第1準備書面に対する認否 4(7ページ下から8行目)「第5段落第1文については否認する。富岡署が平成12年10月10日実施した呼出監督は、全労働者を対象とするもので、管理職に限定したものではない。」について、原告第1準備書面 3 【不法行為4】第5段落第1文は、平成12年10月10日の呼出監督のことを述べているのではない。被告Hらが、何度か(会社)を訪問し調査しているが、いずれの調査も一般社員への事情聴取等が行われず不十分であったということを述べているものである。
調査の際、同社の**室長から事情聴取したことは、以前被告Hから聞いているが、他に個別に事情聴取した社員がいれば役職、氏名、事情聴取の内容等を明らかにせよ。


4 示談の仲介について
被告第1準備書面 第1 原告第1準備書面に対する認否 5(8ページ2行目)『「差額の折り合いをつけるため」は否認し』とあるが、被告らが被告第1準備書面(8ページ1行目)で認めているように、(夫)は、被告Hの指示に従い未払い賃金を計算し被告Hに伝えたまでのことである。原告らは、未払い賃金の是正をさせることは被告Hらの職務であると認識しており、原告らが(会社)へ伝えるよう依頼したことはなく、また逆に、会社側の主張する根拠のない金額をなぜ原告らに伝えてきたのかも疑問である。 「差額の折り合いをつけるため」を否認するのであれば、どのような理由で(会社)と(夫)の間を取り持ったのか明確に答えよ。

5 原告からの事情聴取について
 被告第1準備書面 第1 原告第1準備書面に対する認否 6(10ページ2行目)で「原告からの詳細な事情聴取はそれ以前にも行われており、このとき初めて詳細な事情聴取をしたものではない。」とあるが、原告が事の経緯を説明する上で自ら事情を話すことはあっても、被告らから詳細に質問等受けた記憶はない。
被告らが右「 」内のように主張するのであれば、いつ、どこで、だれが、何を原告に質問したのか具体的に述べよ。


6 平成12年12月14日のいわき署から富岡署への連絡について
 被告第1準備書面 第2 原告第2準備書面に対する認否(11ページ9行目)で、「後日確認」とはいつのことであるか答えよ。
 なお、この質問は、本準備書面 1 乙第6号証の作成経緯について とも関連していることでもある。


7 平成12年10月10日の呼出監督について
 被告第1準備書面 第3 被告国の主張(5)アの呼出監督には何社ぐらい呼び出したのか。また、乙第3号証より所要時間15分ということであるが、どのような内容で行われたのか詳細に答えよ。

8 被告第1準備書面 第3 被告国の主張について
 被告第1準備書面 第3 被告国の主張の(3)(5)(6)(12)(14)(15)(16)(17)(21)(22)(23)(24)の記述に関しては、次回原告準備書面で新たな書証を提示し詳細に述べる予定であるが、これらの項目に関しては、事実に反するもの、日付、内容等が合っていないもの、また原告は、本訴前にも何度か福島労働局等の関係者から説明等を受けているが、被告第1準備書面ではじめて知るような内容も含まれており非常に疑問である。これらの項目の作成経緯について具体的に説明せよ。
                               
9 乙第13号証 A12の黒塗り部分(5ページ)1行目から5行目の作成経緯について
 乙第13号証 A12の黒塗り部分(5ページ)1行目から3行目にかけて「本人に再度確認しましたが『監督官が「示談」の仲介をしたものではない。』『3月27日の確認書は、署において相互に確認し・・・(省略)・・・で押印されたものであるが、署から押印するよう勧めたりはしていない。』とのことでした。」という記述があるが、押印した場所については、原告第3準備書面 第1 2 被告Hの答弁書「第3 請求の原因に対する認否 13 第2文については不知。」について で述べていように、富岡署ではなく原告の自宅であり、事実と異なる。
 また、同黒塗り部分に続く4行目から5行目にかけて「『示談』のために話し合いの場を持つことは、あくまで当事者間で決めたことであると認識しております。」と記載されているが、平成13年2月15日の退職後は、原告らが、直接(会社)に連絡をとったことはなく、また同社から直接連絡を受けたことも全くない。話し合いの場を持つことを仲介したのも被告Hであり、被告らは認識を誤っている。

 乙第13号証の作成者は芝田監督課長であることから、以上の事実から考察すると、被告Hは、被告ら内部でも虚偽の報告をしていたことがうかがわれるが、上記で述べた黒塗り部分の作成経緯について説明せよ。

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