舐めてかかったことは最大の誤算
親類のクリニック院長が急逝し閉院することになったのですが、その過程で起こった出来事の続きです。
従業員の一人(Aさんとします)が自分の自宅で仕事を始めようと、クリニックの機材や材料など使う物すべてを持ち出そうとしたことは、前にお伝えした通りです。
お金が絡むと人格が変わる!!
しかも、処分業者に見積もりに来てもらうと伝えたところ、突然、慌ててほとんどの機材や資材を運び出してしまったのです。
高額な引き取り価格がついた場合には、機材がもらえなくなると思ったのかもしれません。運び出せずに残っていた機材についても、「これとこれとこれは使うから」と、Aさんは業者に見積もりさえもさせません。
経営に携わっていて資産の一部を相続するというのでしたら問題はないのですが、クリニックに雇われていた一従業員に過ぎません。当然、Aさんの所有物ではありません。
勝手な持ち出しを許してしまえば、その場に居合わせた私の責任問題にもなりかねません。
機材については中古品となるので、Aさんに譲ってもクレームが出ることはないと思うのですが、問題は、日々の相場で変動し、現在、高騰しているある資材です。ほとんどお金と同じ扱いになるので、それを無断で持ち出してAさん宅に保管していたことは致命的でした。
また、退職金については、税理士さんに計算をお願いしてあると前々から説明をしていたのですが、Aさんからは、「退職金をいくらもらえるかハッキリしてもらわないと、将来の計画が立たない」とムキになって言われたこともあり、お金が絡むと怖い人というイメージに変わりつつありました。
そこへもってきて機材の勝手な持ち出しですから、「他人の物を元手に仕事を始めようとしているくせに、将来のことなど偉そうに!ふざけるんじゃない!」と、私の心の中では怒りが渦巻いていました。
私も舐められたものだと思っていたのですが、そこで黙って引き下がるようなことは決していたしません。
反撃のチャンスは意外にも早くやってきました。
その数日後の朝、たまたま用事があってクリニックに行っていたら、Aさんも何かの用事でやって来たのです。
これはチャンスかも!
Aさんに対して、いくら何でも「ドロボーした分は退職金から差し引きます」とは言えませんので、「Aさんと同じ勤続年数の従業員(Bさん)とのバランスが悪くなるので、持ち出した分については、Aさんの退職金から差し引くか、あるいは、Bさんには、その分をプラスします」ということを伝えたのです。
Aさんは怪訝な面持ちで聞いていましたが、思い当たることがあったのか反論することはありませんでした。
帰宅して間もなく玄関のインターホンが鳴り出ていくと、Aさんが、「自宅での仕事はしないことにした」ということでAさん宅に保管していた高額な資材を返しに来たのです。
さらに、その夕方、Aさんの自宅に運び込んでいた大型の機材や材料を、クリニックに運んで戻したということで、クリニックの鍵を返しに来たのです。
Aさんの使っていた部屋はクリニックの2階ですので、かなりの重労働だったと思いますが、その素早い行動力にはビックリしました。
お金にこだわる人だけあって、退職金を減らされては大変、一刻も早く持ち出したものを返さなければと焦ったのでしょうね。
これで私の責任を果たせたと安堵したのはもちろんのことですが、それよりも、戦いに勝利し勝ち誇ったという気分の方が強かったです。
舐めてかかったことが、Aさんの最大の誤算といえます。
廃棄業者の方が言っていましたが、大学病院などで何か大掛かりな処分をするときに、権利のない関係者が勝手に持ち出したり、まったく関係のない人がちゃっかり持って行ってしまうケースは往々にしてあるようです。
めったにないことですが、そのような場面に出くわしたときには、ご注意ください。


従業員の一人(Aさんとします)が自分の自宅で仕事を始めようと、クリニックの機材や材料など使う物すべてを持ち出そうとしたことは、前にお伝えした通りです。
お金が絡むと人格が変わる!!
しかも、処分業者に見積もりに来てもらうと伝えたところ、突然、慌ててほとんどの機材や資材を運び出してしまったのです。
高額な引き取り価格がついた場合には、機材がもらえなくなると思ったのかもしれません。運び出せずに残っていた機材についても、「これとこれとこれは使うから」と、Aさんは業者に見積もりさえもさせません。
経営に携わっていて資産の一部を相続するというのでしたら問題はないのですが、クリニックに雇われていた一従業員に過ぎません。当然、Aさんの所有物ではありません。
勝手な持ち出しを許してしまえば、その場に居合わせた私の責任問題にもなりかねません。
機材については中古品となるので、Aさんに譲ってもクレームが出ることはないと思うのですが、問題は、日々の相場で変動し、現在、高騰しているある資材です。ほとんどお金と同じ扱いになるので、それを無断で持ち出してAさん宅に保管していたことは致命的でした。
また、退職金については、税理士さんに計算をお願いしてあると前々から説明をしていたのですが、Aさんからは、「退職金をいくらもらえるかハッキリしてもらわないと、将来の計画が立たない」とムキになって言われたこともあり、お金が絡むと怖い人というイメージに変わりつつありました。
そこへもってきて機材の勝手な持ち出しですから、「他人の物を元手に仕事を始めようとしているくせに、将来のことなど偉そうに!ふざけるんじゃない!」と、私の心の中では怒りが渦巻いていました。
私も舐められたものだと思っていたのですが、そこで黙って引き下がるようなことは決していたしません。
反撃のチャンスは意外にも早くやってきました。
その数日後の朝、たまたま用事があってクリニックに行っていたら、Aさんも何かの用事でやって来たのです。
これはチャンスかも!
Aさんに対して、いくら何でも「ドロボーした分は退職金から差し引きます」とは言えませんので、「Aさんと同じ勤続年数の従業員(Bさん)とのバランスが悪くなるので、持ち出した分については、Aさんの退職金から差し引くか、あるいは、Bさんには、その分をプラスします」ということを伝えたのです。
Aさんは怪訝な面持ちで聞いていましたが、思い当たることがあったのか反論することはありませんでした。
帰宅して間もなく玄関のインターホンが鳴り出ていくと、Aさんが、「自宅での仕事はしないことにした」ということでAさん宅に保管していた高額な資材を返しに来たのです。
さらに、その夕方、Aさんの自宅に運び込んでいた大型の機材や材料を、クリニックに運んで戻したということで、クリニックの鍵を返しに来たのです。
Aさんの使っていた部屋はクリニックの2階ですので、かなりの重労働だったと思いますが、その素早い行動力にはビックリしました。
お金にこだわる人だけあって、退職金を減らされては大変、一刻も早く持ち出したものを返さなければと焦ったのでしょうね。
これで私の責任を果たせたと安堵したのはもちろんのことですが、それよりも、戦いに勝利し勝ち誇ったという気分の方が強かったです。
舐めてかかったことが、Aさんの最大の誤算といえます。
廃棄業者の方が言っていましたが、大学病院などで何か大掛かりな処分をするときに、権利のない関係者が勝手に持ち出したり、まったく関係のない人がちゃっかり持って行ってしまうケースは往々にしてあるようです。
めったにないことですが、そのような場面に出くわしたときには、ご注意ください。


- 関連記事
スポンサーサイト