政治と司法

成人年齢引き下げの真の目的は?

この4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。1876(明治9)年以来、146年ぶりの成人年齢の変更だそうです。
とは言いましても、何でもかんでも、これまでの20歳以上と同じ扱いになるわけではありません。
携帯電話やアパート、クレジットカードの契約、国家資格を取ることなどは18歳になったらできるようになりましたが、飲酒や喫煙、競馬や競輪、オートレースなどの券を購入するなどの行為は、これまで通り20歳からです。
また、刑事事件を起こした時の少年法の対象年齢も20歳未満でこれまでと変わりませんが、18歳と19歳は「特定少年」と定義づけられ、成人の場合の扱いに近づける方向で規定されています。
18歳と19歳は、おとなと子供の中間で中途半端な扱いになりそうです。


このような中途半端な感じのする成人年齢の引き下げを、なぜ今行うのかという興味深い記事がありました。
それには3つの理由があるといいます。


一つめは、「シルバー民主主義」に歯止めをかけようとしたためです。
「シルバー民主主義」というのは、高齢者が決める民主主義という意味です。
高齢化が進んでいることに加え、まじめに投票に行くのは若者より高齢者です。それで選挙に立候補する議員や首長は当選するために、高齢者の喜ぶ政策に力を入れがちになるということです。
それはよくないので、将来日本を背負っていく若者の意見をもっと取り込もうということで、選挙権年齢を引き下げようという考えが強まりました。
2007年に成立した国民投票法で投票年齢が18歳以上となり、2016年には選挙権が18歳以上に拡大されました。
投票年齢が18歳以上になるのであれば、ほかの権利や義務が発生する年齢も18歳にしなければおかしいということになり、民法の成人年齢引き下げの議論が始まりました。きっかけは実は選挙だったのです。


二つめは、少年による凶悪な事件が発生するたびに聞かれる少年法への批判にこたえようとしたためです。
三つめは、結婚年齢の男女差は、男女間の不平等を助長して「差別的」だとして、民法で決められている男女の結婚年齢を統一しようとしたためです。
二つ目と三つ目は詳しい説明は省きます。


※ 朝日新聞の記事から要点だけ抜粋しましたが、詳しくは下記のサイトをご覧ください。
https://www.asahi.com/edua/article/14520249

前述の繰り返しになりますが、この記事の最後で、次のような指摘があります。

民法の成人年齢は多くの法律の土台になっているものなので、民法の成人年齢の引き下げの議論がまずあって、それの効果として選挙権年齢の引き下げや少年法の改正、結婚年齢の統一がおこなわれたと受け取りがちですが、実態は逆で、選挙権年齢の引き下げなどの議論が先にあって民法の成人年齢引き下げがあと追いしたという理解のほうが正しいと思います。

別の記事によると
「そもそも成年年齢の引き下げに関する議論が始まったのは、2007年の5月。日本国憲法の改正手続きに関する法律、いわゆる国民投票法が成立し、『憲法改正のための国民投票権を有する者の年齢を満18歳以上とする』と国民投票法の3条で規定され、そこに付け加えられる形で”成年年齢を定める民法などの見直し条項”が設けられることになりました。」
とあります。
https://www.asahi.com/edua/article/14520249

ここでポイントとなるのが国民投票法が成立した2007年5月という時期です。
わずか1年しか続かなかった第一次安倍政権の時です。日本会議の傀儡である安倍政権が「憲法改悪」に前のめりになっていたことは多くの人が知るところです。

改憲と時代錯誤の政治に奔走する安倍政権の淵源

18歳という年齢については
「成年年齢のデータがある187の国と地域のうち、成年年齢を18歳以下としているのは141の国・地域だということで、それを踏まえると、18歳という成年年齢は国際的に見ても一般的だといえるでしょう。
なぜこのような流れになったかは諸説ありますが、1970年代に起こったベトナム戦争を背景に、徴兵年齢の引き下げと併せて成年年齢を18歳に定めた国があったことも影響していると言われています。」

https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/social/civilcodeamendment/

安倍内閣は、2017年3月31日、教育勅語について、「憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いることまでは否定されない」という答弁書を閣議決定しています。
教育勅語は、天皇中心の国体観に基づき、事が起きれば天皇のために命を捧げるという考え方です。天皇が神格化され、その後、戦争に突き進んでいった過去を踏まえれば極めて危険な考えで、現行憲法や教育基本法にも反するものです。
現行憲法の否定、明治憲法の復元という日本会議の目指すところとも一致しています。


政権が変わり、安倍政権の頃の邪な考えは霞んできているかもしれませんが、現在、ロシアのウクライナ侵攻により、政界中がきな臭い空気に包まれています。成人年齢の引き下げが、徴兵制への下準備にならないことを願うばかりです。


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無免許で不動産仲介ピタットハウスの経営者逮捕

 NPO法人理事が、無免許で生活保護受給者に住宅を仲介していたとされる事件で、同法人の斡旋で大阪市内の賃貸住宅に入居した受給者の一人が、家賃などの名目で、同法人に月約8万円を支払うよう要求されていたことがわかった。浪速署は同法人が保護費の一部をピンハネしていた疑いがあるとみている。同署は19日、同法人「ヒューマンサポート大阪」理事・橋本孝司(63)、元「ピタットハウス天満店」経営の不動産会社社長・山手賢二(39)両容疑者を宅建業法違反容疑で送検した。
 市関係者によると、受給者は昨年4月、同法人関係者に伴われて区役所を訪れ、保護を申請。家賃4万2000円を含む月約12万円の支給が認められた。入居時の契約では、家賃は家主の口座に振り込むことになっており、受給者が同法人の関係者に口座番号を尋ねたところ、「家賃は我々に渡して」と言われ、同5月、約8万円を請求された。
 受給者が「生活できない」と支払いを拒むと、同法人関係者らが受給者方を訪れ、ドアをたたきながら「支払わなければ、保護を打ち切るよう市に言うぞ」などと詰め寄ったという。深夜2時や3時にやって来ることもあり、受給者は同6月、区役所に相談した。

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