政府の回し者?! 点と点が線でつながった!!
24日の「ひるおび」で、中国の新型コロナのワクチンのことをやっていて少し興味があったので観ていたのですが、その結論付けが酷かったです。
中国の製薬会社シノバックが開発した新型コロナのワクチンは従来型の不活化ワクチンで、これとファイザーのmRNAワクチンとの比較から話が進んでいくのですが、司会進行の恵俊彰氏、それに何かと政府への忖度発言が多い八代英輝弁護士が政治的な解説をし、さらに最近ワイドショーなどでよく見かける長崎大学の森内浩幸教授が医学的な観点から意見を述べ、番組の意図する方向性を後押しするという形で話が進んでいきました。
中国のワクチンについては、シノバック製のワクチンは今年2月、シノファーム製のワクチンは昨年末に承認されています。両社とも不活化ワクチンで保存温度は2~8℃。有効性はシノバックが5~9割、シノファームが約8割ということです。 中国の製薬大手2社は22カ国と輸出契約を行い、世界53の国と地域へ無償提供しています。出演者からはワクチンを利用して国際世論を中国寄りにしようとしているとか、前はマスク今回はワクチンと非常にしたたかな外交国家だという意見もありました。
確かに、中国がワクチンを政治的覇権に利用としているのではないかということについては、各国とも十分に警戒する必要があります。しかし、問題は、政治的な問題と、医学の科学的知見を一緒に考えるのは論外だということです。
森内氏は、欧米などで接種が進んでいるmRNAワクチンについては、有効性や安全性を絶賛する一方で、中国のワクチンについては、情報が少なく現状では信用できない、mRNAワクチンのような高い有効性が期待できないという指摘でした。
また、番組では、昨年11月には治験の参加者の1人に「深刻な事態」が起きたとして治験を中断、現地メディアは32歳の男性が死亡したと報じたが政府は否定、2日後に試験は再開されたという情報を紹介しています。これらについても、森内氏は、各国でのデータがバラバラで有効性と安全性に疑問を持たざるを得ないとし、中国が安価にできるワクチンを世界各国に提供しているといいます。
専門家ではないので、どの意見が正しいとか言う立場ではないのですが、森内氏の見解は、前に当ブログで紹介しているウイルス学、免疫学の専門家である峰宗太郎氏の本に書かれていることと相違があるように思いました。
ワクチン効果については、不活化ワクチンはmRNAワクチンに比べて有効性が低いという点では一致するのですが、副反応については、かなり相違があります。峰氏は不活化ワクチンのようなトラディショナルなワクチンでは長期的な結果が検証されていて安全性が高いが、mRNAワクチンでは10年後に起こるような将来的な副反応につていは安全性に懸念があると述べています。その点については森内氏は全く触れていません。ファイザーのワクチンについても接種後に死亡したという情報が多数あります。ほかの番組でも違和感を感じていましたが、森内氏のやたら新型ワクチンのメリットばかりを強調する姿勢には疑問をもちます。
【速報】ファイザーワクチン接種開始後、ジブラルタルで53人死亡 「虐殺」との声も上がる事態に、因果関係は?
さらに、中国のワクチンは安価でそれを世界各国に提供しているということを言われていますが、工程数が少なく製造が比較的簡単、管理が比較的容易、コストが安く、量産しやすくて流通させやすいのは新型ワクチンのはずです。八代氏に至っては、「ウイルスを作った悪魔とワクチンを作った天使が同一人物だったということはあり得る」と発言し、中国がワクチンを政治利用するためにわざとウイルスを作って広めたかのようなことを言っていましたが、それに便乗するように、だから中国のワクチンは信用できないと結論付けるのは、まったく科学的根拠に基づいた発言とは言えません。
ちなみに、当ブログでの「ひるおび」の批判は二度目になります。前回は、八代氏が、国家賠償訴訟のデタラメな判例を紹介したので、それを指摘しています。
TBS「ひるおび」は“国家賠償詐欺”の片棒を担いでいるのか?!
ところで、森内氏は長崎大の教授ですが、長崎大学についての疑念は、こちらのサイトでも指摘されています。
さらに長崎大といえば、ちょうど10年前にも思い当たることがありました。
東日本大震災にともなう原発事故の際に「Mr.100ミリシーベルト」とあだ名をつけられた山下俊一教授です。「100マイクロシーベルト/hを超さなければ健康に影響を及ぼさない」「ニコニコする人には放射能は来ない。クヨクヨしていると放射能が来る。」 などと根拠のない発言で福島県民を被曝のリスクにさらし、大ひんしゅくを買った人物です。
これらは偶然なのでしょうか?!点と点が線でつながったような思いがします。 長崎大といえば、日本会議の淵源ともいえる大学です。下記のサイトには次のように記載されています。
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日本会議の源流は、1960年代の学園紛争だ。左翼学生がキャンパスを席巻していた長崎大学に、新宗教「生長の家」信者である椛島有三(かばしま・ゆうぞう)と安東巌が入学したことが始まりだ。
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今の自民党政権は日本会議に乗っ取られた傀儡ともいえます。長崎大学は宗教系の私大などではなく国立大学なのですが、一部に何か過去から受け継がれる思想的なものが根付いているのでしょうか。たまたまとは思えない偶然が不思議でなりません。
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