西郷隆盛に重ね合わせた安倍首相!! 明治維新の再来を目論むつもりか?
リテラの記事は、現在放送中のNHK大河ドラマ『西郷どん』を意識していたということですが、折しも、その晩の『西郷どん』は、西郷隆盛と桂小五郎が薩長同盟を締結するというストーリーでした。ドラマの日程に合ってしまったというのは、たまたまの偶然だとしても、歴史的出来事を意識しての出馬表明だったのではないかと思わざるを得ません。
安倍首相が『西郷どん』を利用してNHKとコラボの総裁選出馬表明! 浅薄な明治礼賛と茶番の改憲隠しも
薩長同盟を機に、歴史もドラマも明治維新へと向かっていくわけですが、その立役者となった西郷隆盛の出身地で、しかも桜島を背景に出馬表明を行うことで、安倍首相自身を西郷隆盛に重ね合わせようとしたのではないでしょうか。
「戦後最悪の総理」とまで言われている安倍首相が、歴史上の偉大な人物と重ね合わせること自体、身の程知らずとしかいえませんが、勝手にナルシスとぶりを発揮するだけなら問題はないのです。
ところが、次に控える明治維新を意識しているとしたら、安倍首相の背後に控える日本会議の存在が大きくクローズアップされるのです。
「日本会議」については、当ブログでも何度か取り上げてきましたが、彼らに共通するのは、現行憲法の否定です。
多くの自民党の閣僚たちが参加する会議中、「国民主権、基本的人権、平和主義者、この3つを無くさなければ本当の自主憲法にはならないんですよ!」などの発言に、会場から大きな拍手が湧き上がっています。まともな人たちの目には、時代錯誤のバカ丸出しにしか映りませんが、それもそのはず、彼らの目指すところは明治憲法の復元だそうですから、当然、そういう行動になるのでしょう。
日本会議の関連団体の歴史をたどっていくと、すべては70年代初頭の右翼系新興宗教団体「生長の家」の学生活動家に行き着きます。菅野完氏の「日本会議の研究」を読むと、著者が「一群の人々」と表現するごくごく一握りの人々が長年続けてきた「市民運動が結実」し、安倍政権に取りつくことで、曲りなりにも近代民主主義国家としての体裁を保ってきた日本を破壊しようとしていることが理解できます。
一種独特の憲法観の「一群の人々」
改憲と時代錯誤の政治に奔走する安倍政権の淵源
仮に、安倍首相が三選され、日本会議の思惑通りに政治が動いていったらと考えると、から恐ろしくなります。
国民主権は制限され、平和憲法は破壊され、戦争ができる国へと変貌していきます。すでに、その兆候は表れています。
特定秘密保護法の採択、集団的自衛権に関する閣議決定、安保法制の強行採決と傍若無人な振る舞いが目につく安倍政権ですが、それに加え、モリカケ問題に象徴されるような政治の私物化が様々なところで起きています。
そもそも、犯罪まみれの胡散臭い政権が、長期間、居座っていられること自体異常なことで、政権中枢に対する法のコントロールがまったく効いていことが原因です。検察が権力の走狗と成り下がっていることに他なりません。
このように、君主や独裁者などの個人、あるいは一階級、一政党、軍部などの幹部からなる小集団が、自分たちの意志にのみ基づき政治を支配する方式を、専制主義といいます。民主主義、議会主義、法の支配などと対立する語です。(日本大百科全書(ニッポニカ)
専制主義と民主主義の違いについて、法律にお詳しいT_Ohtaguro 様が、前回の記事のコメントに分かりやすくまとめてくださいましたので紹介します。
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【専制主義】
自他の関係において、一方に自由のもたらす恵沢を確保すれば足る専制主義は、衡平の原理に基づくことを要しない。
(衡平の原理:具体的事件に法を適用すると実際に不当・不公平な結果になるようなとき,それを是正する原理。)
【民主主義】
自他の関係において、双方に自由のもたらす恵沢を確保することを目的とする民主主義は、衡平の原理に基づく必要がある。
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法律案の可決手続きは多数決であり、多数による専制主義に適うにすぎない。
憲法 第三章で保障する何人にも保障する権利については何人にも、国民に保障する権利については国民に開かれた法廷で、裁判の対審を行い、衡平の原理に適合するかしないかについて、論理的に完結する理由を付して、争いを解決する手続きを経て、民主主義に適うに至るといえる。
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これに倣えば、国民の権利を損なうような、例えば、検察が、国民に罷免の権利がある公務員に対する告訴・告発を、公開の裁判にかけることなく不起訴処分にしてしまうことなどは、民主主義国家にはそぐわないということで、一部では既に専制主義国家の状態になっているといえます。
第二次安倍政権発足後、道端で、「日本を取り戻す」という意味不明の自民党のポスターをよく見かけました。今になって思えば、明治の日本を取り戻すということだと解釈すれば、日本会議の考えと一致し納得します。
安倍首相に限らず、同じく総裁選に出馬している石破氏もの日本会議のメンバーです。結局は、どちらも同じ穴の狢ですから、日本会議に乗っとられた自民党を支持しないことが、似非民主国家としての日本をこれ以上破壊しないための最良の選択肢なのです。
#ケチって火炎瓶



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