安倍首相の矛盾とオバマ大統領の矛盾
G7の記者会見のスピーチで、リーマンショック前の状況に似ているなどと、世界経済が危機的状況にあるかのようなことを言って、世界中から失笑をかっています。
危機的状況にあるのはの日本だけであることは、こちらのサイトの資料からも明らかです。
サミットで恥をかく安倍晋三、オバマの真似をする!
消費税増税を延期するための口実にG7を利用したことは、誰の目からも明らかです。
そもそも、増税の口実としてリーマンショックを引き合いに出したので、増税延期の理由づけにもリーマンショックに触れなければという思い付きだったのでしょうけど、あまりにもお粗末でした。
日頃から姑息で軽はずみな発言を繰り返し、論理破綻をきたすと更なる嘘で誤魔化すというのが安倍首相のお馴染みのパターンのようです。
それでも、国内だけのことでしたら「電通」の庇護のもと、表立って批判されることはありませんが、またして世界を巻き込んでしまったから、そうはいきません。
ところで、G7は、現在は「主要国首脳会議」といわれていますが、その前は「先進国首脳会議」といわれていました。
確かに日本は高い科学技術をもち、生活水準も先進国にふさわしいものです。
しかし、表面的には民主国家としての体裁を整えていても三権分立などまったく機能していません。政治的には明らかに後進国である日本が、はたしてG7に参加する資格があるのでしょうか。
国民ひとりひとりは高等教育を受け、先進的な素養を身に着けていたとしても、国家の統治機構が前近代的で、そのトップに立つ人間が法律とりわけ憲法を軽んじるような為政者であっては、参加する資格などありません。
奇しくも議長国を務めたばかりに、政治的後進国であることを世界中にアピールするはめになりました。
さて、今回のG7サミットに関連したもうひとつの話題というよりは、それ以上に大きな話題がオバマ大統領の広島訪問です。
アメリカの現職の大統領が、初めて被爆地広島を訪れたことは歴史的に大きな意義があることですが、その訪問に、現実の矛盾が垣間見えた瞬間がありました。
広島訪問の中継を注意深く見ていれば気がつくことですが、大統領が乗る専用機に、いつでも核攻撃ができる装置を搭載するところを、アナウンスつきで映し出されたことにお気づきでしたでしょうか。
そのことを、昨夜のフジテレビの「Mr.サンデー」でやっていましたが、オバマ大統領の後について歩いている制服姿の軍人が持っている黒い鞄がそれのようです。
歴代大統領に課せられた任務なのかもしれませんが、オバマ大統領が核廃絶と世界平和の実現を訴える素晴らしいスピーチをする陰に、被爆地広島に「核のボタン」が持ち込まれていたという現実に、著しい違和感を覚えます。



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