一年の締めくくりに また一つ司法の信頼を失墜させる判断
これらの訴訟で、訴えを起こしているのは地域住民ということになりますが、基地問題も原発再稼働も国民全体にかかわる問題なので、他の人も無関心ではいられません。
個人レベルで提起する訴訟と規模こそ違いますが、ここでもまた法律を乱用(無視)して傍若無人にふるまう政府と、政府の顔色をうかがい結論ありきの茶番劇を演じる裁判所という、お馴染みの構図であることには変わりありません。
前者の例については、下記の記事で紹介しています。
辺野古移設問題で またもや法律を乱用する政府
後者については、今月24日の高浜原発再稼働についての判断を例に挙げたいと思います。
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福井地裁(林潤裁判長)は、関西電力高浜原発3,4号機の再稼働を差し止めた4月の仮処分決定を取り消した。関電は25日から3号機の原子炉にプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を含む燃料集合体の装填を始め、来月1月下旬の再稼働を目指す。
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※ プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使ったプルサーマル発電の危険性については、次の記事をご覧ください。
プルサーマル3号機の爆発は 即発臨界だった!!?
科学的根拠のない決定の理由は書くのもバカらしいので省きますが、とにかく驚くのは、迅速過ぎる段取りのよさです。
すべては政府のシナリオ通りに進んでいったようです。
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福井地裁が再稼働を差し止めた仮処分決定を取り消し、関西電力高浜原発3,4号機は、再稼働に大きく駒を進めた。関電は燃料装填など最終工程に乗り出す構えで、決定を見越して準備を進めていた。福井県も司法判断を待たずに再稼働同意を表明しており、原発活用路線を取る政府の政府の後押しを受けて、前のめり姿勢が際立つ。(12月25日付け中国新聞より)
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これで、司法判断の信頼性が、またひとつ揺らいだと言えます。
「三権分立」なんて、絵に描いた餅です。
そのことに気がついた人が、この年末、多少なりとも増えたのではないでしょうか。
福岡地裁の判断については、他にもお伝えしたいことがありますが、来年にいたしましょう。
今年も、ブログを通じて多くの方々から情報が寄せられました。
ブログのテーマに沿って司法や刑事事件に関する情報のほか、政治や報道に関するすることなど多岐にわたっています。
広く多くの人々とつながることで、単なる推測にすぎないものが確信へと変わり、行政や司法の不正を暴くことにもつながると考えています。
来年も、よろしくお願いいたします。
今年は、この記事までとさせていただきます。





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