鑑定人

裁判を巡る更なる金銭疑惑 ~法外な鑑定費用~

前回は、元裁判官の瀬木比呂志氏の著書「ニッポンに裁判」から、結論づけの手法として「あざむきのレトリック・からくり」をご紹介しました。
この手法が使われるのは、主に行政関与の裁判ということになろうかと思いますが、その目的は、初めに結論ありきの判決に導くためで、証拠や論理の脆弱性を誤魔化すためにこれらのレトリックが施されます。
当然のことながら、訴訟当事者である原告は、そのことを知らずに公正な裁判が行われることを想定して訴訟費用を納付したうえで裁判に臨むわけですから、明らかに訴訟詐欺なのです。


訴訟詐欺には二つの形態があり、冒頭の例のように、レトリックを用いて証拠や事実を無視したデタラメな結論付けをして原告の訴えを退けるタイプの(国家賠償)訴訟詐欺と、最高裁で実際に審理されていないにもかかわらず、一審のおよそ2倍という高額な訴訟費用を納付させている「偽装上告審」があります。

いずれも裁判を巡る金銭上の問題ということになるのですが、この二つのほかに、さらに別のタイプの金銭問題が存在するようです。
それが、裁判の際の法外な鑑定費用です。

以前にもご紹介したコードネーム村雨さんのケースです。


自宅建物(木造二階建て)からわずか数メートルのところで行われた公共事業の河川工事で、自宅の壁に亀裂が入るなど明らかな被害が発生しているにもかかわらず、被害が確認できないと主張している行政と、工事方法に問題があった工事業者を訴えた例です。

「二審では、3年の期間を費やして提出した原告の準備書面の内容には一切触れられず、書証などの客観的証拠を完全に無視し、相手被告○○市、建設屋の捏造した証拠、虚偽の証言を反証したにも関わらず、被告○○市と○○建設の準備書面を証拠として採用し、原告敗訴の結果ありきから判決文を組み立てました」
と、ご本人が表現しているように、裁判自体がかなり偏った判断であることには違いないのですが、とりわけ驚いたのは、裁判所が選任した鑑定士による鑑定費用です。
まずは、次の見積書をご覧ください。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1)机上調査                   100,000円
2)現地調査 (調査箇所250か所)       125,000円
3)図面作成                   150,000円
4)資料作成                   200,000円
5)鑑定書作成                  250,000円
6)技術料 (1)~5))×0.5           412,500円
7)諸経費                    100,000円
小計                      1,337,500円
消費税                       66,875円
端数調整                      -4,375円
合計                      1,400,000円


 6)の技術料は、1)~5)のすべての種別に50%の技術料を加算しているということです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

調査にかかった日数は1日で、一級建築士が女性事務員をともなって朝の8時30分から17時30分まで、昼の休憩1時間をとって行われたということです。
鑑定のための調査は、バカチョンカメラと懐中電灯、白板、差指棒を持参しての調査で、特に高度で精密な調査をしたわけではないようですが、調査費に187500円(技術料込)、図面作成費は村雨氏が裁判で提出した図面のコピーに表記を入れただけのものに225000円(技術料込)を計上し、これらを含む鑑定費用の合計が、1,400,000円という法外な金額になっています。


見積書とはいいましても、他の数社(人)の鑑定士からも見積りをとって比較したうえで選任したわけではなく、そのままの金額が請求されたということです。

また、この鑑定には問題があって、現状は明らかな亀裂があるそうですが、前に白板を置いて隠し、問題が無いかのように装っており、この様な細工が至る所にしてあるということです。

 村雨さんは、判決を左右するという点で鑑定資料が最重要ですが、鑑定人の選任方法と鑑定人の資格、鑑定費用の算出基準が不明瞭であり、鑑定人としての能力、技能においても信頼できないとおっしゃいます。また、裁判所が仲立ちすることもなく、この程度の調査に1.400.000円という高額な鑑定書作成請求金額を書記官が黙認・了承しているのには、疑問と疑惑が浮上してきて納得がいかないということです。

 第三者の私が聞いても腹立たしい限りです。
行政寄りの偏った鑑定をしてもらうために、本来の金額に上乗せでもしているのでしょうか。それとも・・・・
ついつい勘ぐりたくなります。


 尚、個別の訴訟等については、どこまで公開するかなどプライバシーにかかわる微妙な問題ですので、基本的には第三者の事件を詳細にお伝えすることはありませんが、ご本人様からの要望がありましたので、承諾を得た上で公開しました。

    

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