原子力発電

東電OL殺害事件 なぜ このタイミングに! ~原発事故との接点~

(引用)
1993年3月に、東京都内のアパートで東京電力の女性社員が殺害された事件で、無期懲役が確定したゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者の再審請求審で、東京高検が最新の技術によるDNA鑑定を実施したところ、女性から採取された体液のDNAと、殺害現場から採取された別の男性の体毛のDNA型が一致したことがわかった。
鑑定結果は、被害女性がマイナリ受刑者以外の男性と一緒に殺害現場のアパート空き室にいた可能性を否定した確定判決と矛盾する可能性がある。

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昨夜、このニュースがテレビで流れているのを見て、一瞬、驚きました。
東京電力福島第一原発の事故をきっかけに、再生可能エネルギーによる発電の必要性が取りざたされている、まさに、このタイミングに、この事件のことが報道されたからです。

といいますのも、震災の1ヵ月ほど前に、たまたま佐藤栄佐久前福島県知事の著書 「知事抹殺 つくられた福島県汚職事件」を読み、この事件は、プルサーマル発電を推進するための国策による冤罪事件ではなかったのかという認識が強まり(詳しくは 「原発事故の責任 検察や裁判所にも・・・」)、震災後にその背景をネットであれこれ調べているときに見つけたのが、阿修羅に投稿されていた「佐藤栄佐久前福島県知事の裁判と二つの事件、日本のエネルギー政策を左右する影」と題する次の記事だったからです。
この記事を読むと、東電OL殺害事件と原子力発電の接点が明確に読み取れます。

全文は、こちらのサイトをご覧いただくことにして、要点だけ抜粋してお伝えします。
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/155.html


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佐藤栄佐久前福島県知事の裁判と二つの事件、日本のエネルギー政策を左右する影
投稿者 taked4700 日時 2009 年 10 月 20 日 06:40:31: 9XFNe/BiX575U

佐藤栄佐久前福島県知事の裁判が話題になっている。警察による冤罪事件ではないかというものだ。福島県は二つの原子力発電所に合計10基の原発がある。更に、2基が建設中および計画中だ。そして、佐藤前福島県知事は、プルサーマルなどの原子力政策に反対していた。他にも、佐藤前福島県知事はかなり目立っていたらしいから、いろいろと狙われる理由はあったのかも知れない。しかし、一応、原子力政策に対する反対が理由だと仮定して、他の事件を見てみると、あるひとつのリングが見えてくる。

まず、佐藤栄佐久前福島県知事が異を唱えていたプルサーマルについて述べる。
(中略)
簡単に言ってしまえば、原子力発電で大きなネックになっている二つの問題、つまり、原子力資源であるウランが輸入に頼っていることと使用済み核廃棄物であるプルトニウムの処分方法の両方を一挙にほぼ解決するものなのだ。
つまり、輸入に頼るウランを一度燃やしてできたプルトニウムを再度燃料に使えるので、日本においては二重の意味で有利な発電方法なのだ。しかし、普通の原子炉に、プルサーマル燃料と通常の燃料の二種類が混ざって装填されるため、制御が難しく、特に地震などの際に安全性が確保されるかどうかが問題になる。

そして、日本においてプルサーマル計画が大きく動き出したのが1997年だ。この年の2月4日、核燃料サイクルについて了承するという閣議決定がされ、同2月21日には電力11社によるプルサーマル全体計画が発表されるのだ。以降、プルサーマル計画の説明が新潟、福島、福井県に対してされていく。(この部分は、http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/17/17010608/01.gifを参照のこと)

同じ1997年の3月8日、東電OL殺人事件が起こっている。
こちらは、東京電力の上級女子社員が売春客に殺されたという事件だ。
(中略)
しかし、自らも東京の一流私大を出て、東大出の東京電力の管理職にまでなった夫を持っていた母親が、娘に東京電力社員ありながら売春をさせるだろうか、少なくとも何年間もそういった状態を続けることを許すだろうか?更に、刑事裁判の場で証言した売春客はすべて本名や顔を隠しての証言だった。つまり、本当にそれらの証言が正しいものかどうかの検証は一般人にはできないのだ。また、彼女が売春によって稼いだはずのかなりの金額の金についてもうわさを除いてきちんとした検証はまったくされていないのだ。
更に、東電OL殺人事件の犯人であるとされるネパール人は、犯行を否認してい、実際、第一審では無罪判決を受けているのだ。殺人事件自体の経過でさえ、さまざまな矛盾点があり、事件後12年を経た現在でも冤罪事件であると言う主張がされている。
つまり、東電OL殺人事件も、売春と言う実態があったとは到底思えず、一種の作られた事件であるはずだ。(以上の記述は佐野真一著「東電OL殺人事件」、「東電OL症候群」と言う新潮文庫の本から。以降も、東電OL殺人事件について記述は、この2冊の本から。)

では、なぜ、東電OL殺人事件が起こったのか?被害女性の父親は、やはり東京電力に勤めていて、1977年にがんで亡くなっている。その2年前、工務部全体を統括する副部長と言う管理職になりなぜか一年で降格され、その一年後のガンでの死だ。
そして、この時期は、原子力の危険性が世界中で言われていた時期なのだ。
(中略)
つまり、被害女性の父親は、原子力発電の危険性を指摘して管理職から降格された可能性が強いのだ。彼は、高圧の地中送電線を東京都内に引く責任者を務めていたというから、地震の地盤への影響についても詳しかったはずだ。そして、父親がガンでなくなった1977年、彼女は大学二年生だった。だから、この時期、彼女が原発に関する父親の見解を聞いている可能性は強い。父親の死後3年の1980年、彼女も東電に入社する。
ちなみに、スリーマイル島原発事故が1979年、チェルノブイリ原発事故が1986年である。青森県六ヶ所村での核燃料廃棄物再処理工場の建設が始まるのが1993年、そして、1995年、阪神大震災が起こる。
多分、阪神大震災を見て、彼女は日本における原発の危険性を東電内部で発言し始めたのではないだろうか。阪神大震災の一年ほど前、「東京イニシアチブ」と言う論文が発表され、そこには、「高温岩体の地熱発電への研究開発資金を大幅に増やせば、日本国内に大きなエネルギー資源が見つかるかもしれません。北海道と本州の4300平方キロメートルの地域が高温岩体の井戸に適した条件を持っているそうです(1992年電中研ニュース)。2000メートルから4000メートルの深さまで掘ることによって、約40万メガワットの発電が可能。この発電力は日本全体の発電能力の2.5倍。この電力の予測価格は、キロワット時あたり13円でした」(http://eco.nikkei.co.jp/column/maekita_miyako/article.aspx?id=MMECcc005002082007を参照)と書かれていたと言うから、彼女も日本における地熱発電の可能性について理解していたはずであり、原発の代わりに地熱発電をと言う主張はそれなりに説得力がある。


しかし、これらのことは、東電OL殺人事件発生当時、まったくマスコミに取り上げられることはなかった。マスコミの関心は、その後、神戸連続児童殺傷事件によってまさに乗っ取られていくからだ。
神戸連続児童殺傷事件は1997年5月24日、14歳の中学男子生徒が11歳の知的障害のある男子児童を殺害し、翌25日その児童の首を切り落とし、26日未明に男子生徒の通学していた中学の正門前にその頭部を犯行声明文とともに置いたという事件である。そして、これら一連の事件は、東電OL殺人事件の容疑者とされるネパール人が逮捕された5月20日の直後と言うタイミングなのだ。つまり、東電OL殺人事件の犯人逮捕がされ一応事件のけりがついたとされた直後に神戸連続児童殺傷事件が起こるのだ。
しかし、神戸連続児童殺傷事件にしても、とても14歳の男子中学生の犯行とは思えない事件だ。11歳の児童を連れて自宅そばの丘に登りそこで殺害して首を切り、その首を中学の門に置くと言う一連の犯行は、一切目撃されていないし、指紋などの直接的な証拠も一切ない。唯一あるのは少年の自白なのだが、その自白さえも多少でもきちんと見れば矛盾点だらけという代物だ。これらのことについては、神戸小学生惨殺事件の真相(http://w3sa.netlaputa.com/~gitani/pamphlet/kyumei.htm)にかなり詳しく述べられているし、「神戸事件を読む 酒鬼薔薇聖斗は本当に少年Aなのか?」という熊谷英彦と言う方が書いた本にもかなり説得力を持つ論理が展開されている。

そして、これらの事件が起こった1997年は、新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法が作られた年でもある。4月に成立しているが、そこでは、それまで国庫補助の対象であった地熱発電がはずされたのだ。その後、この法律は、2002年に改正されているがその際も地熱発電は補助対象にならずバイオマス発電などが補助対象として新たに指定されたのみである。更に、2008年にも改正が行われているが、その際には、地熱発電の内小規模発電に適しているバイナリー発電のみが補助対象として指定されている。そのため、1990年代後半から地熱発電の新規開発は止まってしまうのだ。ある程度の規模のある最も新しい地熱発電所は1993年から企画され1997年に自然公園法の認可を得た500kwの九重地熱発電所で大分県の九重町にある九重観光ホテルでやっているものだ。


以上のような経緯を見たとき、佐藤栄佐久前福島県知事の裁判がいかにも非論理的であり、反原発を主張する人々を黙らせるためのものであるということが、ある程度納得いくのではないだろうか?
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以上が、引用の部分ですが、省略できな重要事項が満載で、結局、全文に近い掲載となってしまいましたが、この記事のエッセンスは、最後の3行に凝縮されているのではないでしょうか。
 震災による原発事故が発生し、これまで甘い蜜を吸ってきた原子力村を擁護してまで原子力発電を推進するメリットがなくなった今こそ、この事件の真相を明らかにしようということなのでしょうか。
いずれにしても、この国の底知れぬ闇を感じずにはいられません。


       
   


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4コメント

ろーずまりーさんへ!!

何時もお世話になっています。
この度は興味深い記事、政官財の闇を改めて考えさせられました。

東電OLは上司のセクハラが原因で男関係が乱れ、マスコミにより売春婦扱いの報道をされ当時個人情報問題に発展した経緯があります。某紙で被害者の親と両者は原発の否定論者であったと言うことが報道されていました。東電に取り厄介者であったことは間違いないようです。受刑者も犯人だと言う事も否定できません
が、第三者の殺し屋もいる可能性も否定出来ないと思います。検察の冤罪問題もありますが、原発問題を浮き彫りにし、脱原発への菅政権と法務省の追い風にしようとする、狙いも窺えます。政治は原発の責任を全て東電においかぶせたい真意もあると思います。
事件そのものの真相は、分かりづらいですが、当時の警察、検察の証拠書類の解明と開示が求められる事件ですね!

Edit

Re: 荒野鷹虎さん

こちらこそ、お世話になっています。
この記事、いつか、ご紹介しようと思っていたのですが、今回、ちょうどよい機会になりました。

当時は、それほど興味があったわけでもなく、変な事件だなとは思っていましたが、改めて公開されている資料などを読んでみますと不可解なことばかりですね。
原発を推進するために、反対派の親子が罠にはめられたという見方が妥当でしょうね。

正当なことを主張する人たちを、周囲が正しく評価していたなら、今回の原発事故も起こらなかったと思うと残念です。
受刑者を無理やり犯人に仕立て上げた様子が窺えますが、真犯人から目をそらすためだったのではないでしょうか。

> 原発問題を浮き彫りにし、脱原発への菅政権と法務省の追い風にしようとする、狙いも窺えます。

このタイミングで、再びこの事件に脚光が当てられたことで、様々な思惑が見え隠れしますね。

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No title

気になる記事です。が
どう解釈したらいいのか考えてしまいます。
東電に対する政府筋からの牽制球の動きなのかなとも取れます。
それにしては、東電に代わって賠償金を税金で支払う仮払い法案通ってしまいそうですね。
普通 国の金が入るなら一時国有化にして財務を国が管理するのが筋です。そこから賠償金に充てられる金額の方が圧倒的に多いはずですからね。税金投入の前にやるべきことです。国有化にしたら事業が継続できない訳でもないですからね。
そこはいつまでも釈然としません。

Edit

Re: ktpage様

今ごろ新事実が明らかになったことで、警察や検察の捜査に対する批判も出てきているわけですから、そのリスクを冒してまで公表したということは、さらに大きな目論みがありそうですね。

> 東電に対する政府筋からの牽制球の動きなのかなとも取れます。

その可能性もありますね。

> それにしては、東電に代わって賠償金を税金で支払う仮払い法案通ってしまいそうですね。

原子力損害賠償法に基づいて処理すべき問題を、原発事故の後になって新たな法律を作ろうとしているのですから、とんでもないことです。
法治国家とはいえませんね。

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