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利害が一致する裁判所と鑑定人 ~泥縄式知識の限界~ 

04/20
前回の続きです。
自宅建物(木造二階建て)からわずか数メートルのところで行われた公共事業の河川工事で、自宅の壁に亀裂が入るなどの被害を受けたコードネーム村雨さんが、行政と工事業者を訴えた裁判です。
この事件の経緯を簡単に示すと、次のようになります。


① 河川工事による被害の発生を予見した村雨さんは、そのことを○○市に訴えると、○○市は、工事前・工事後の家屋調査を業者Aに依頼した。
② 工事終了後、村雨さんは、○○市から、業者Aの作成した家屋事前事後報告書を受け取るが、被害が発生しているにもかかわらず、被害がないという所見であった。
③ 村雨さんは、○○市に家屋事前事後報告書の説明を求めるが、埒が明かないので、裁判に訴えた。
④ 一審は、鑑定人Bによる鑑定書の被害箇所の賠償を命じた判決であったが、明確な被害箇所を否定する所見が多数あったため、村雨さんは控訴した。
⑤ ○○市は、控訴理由書の中で、画像鑑定の必要性を主張して認められる。
⑥ 二審では、○○市依頼の画像鑑定人Cが、業者Aの写真の差異は異なるカメラを使用した結果であるとして、鑑定人Bの鑑定書の被害発生部分を否定した所見を書き、全面敗訴となった。
⑦ 現在、上告中。


これらの裁判を、村雨さんは、「被害が発生しているにも関わらず、すべてが幻、夢であるかのような、裁判マジックではないでしょうか。」と表現しています。

村雨さんは、裁判を弁護士に依頼して行ったということですが、準備書面等は、村雨さんが草案を書いて、弁護士はそれを転記して、法律解釈と用語等を付け加えて作成していたということです。
また、裁判所が選任した鑑定人Bについては、弁護士が村雨さんに相談することなく裁判所に鑑定を申請し、村雨さんは事後承諾だったということです。
村雨さんは、鑑定書の矛盾点、不正個所を、証拠を示して指摘しており、それを準備書面の草案に盛り込んだということですが、弁護士は、鑑定の問題点を指摘した箇所を全て削除して書面を作成し、結局は鑑定人の間違った評価が独り歩きをしてしまい、軸足が曲がったままでの論争だったと、ふり返っています。
また、鑑定書の偽装写真は、弁護士に提出を依頼をしたにもかかわらず、最後まで提出しなかったということです。


村雨さんは、これについて、次のように述べています。
「裁判所の選任した鑑定人の作成した鑑定書は絶対的な不動のものであり、鑑定結果に対しては従う、異議を申したてない、批判をしない、させないとの、裁判官、弁護士間の暗黙の了解があるのではないのかと思いました。」


この一連の裁判の経緯を拝見すると、行政と業者、裁判所、さらには鑑定人までもが一体となって原告敗訴に誘導しており、行政と被告代理人、裁判所が一体となって原告敗訴に誘導した私の裁判との類似性を強く感じました。
まさに、行政が相手の裁判の特徴ともいえます。
一方、この事件には、裁判所も弁護士も、鑑定人に頼らざるを得ない特殊な事情があると考えています。


本来なら、「公共事業に係る 工事の施行に起因する地盤変動により生じた建物等の損害等に係る事務処理要領」「工損調査等標準仕様書」に則り、工事前と後とを詳細に計測すれば不具合箇所の有無が確認できるそうです。写真撮影は、調査実施あるいは調査状況の確認手段に過ぎないということです。
裁判資料の一部を拝見させていただきましたが、工事で使用した重機の種類や性能、工事で生じる振動加速度レベルの測定数値、精密な写真撮影に関する知識など、裁判での主張を組み立てたり、結論づける際には、ある程度の知識が必要であると見受けられます。
村雨さんは優秀な方で、それらについて調べ、十分な知識を得た上で、裁判での主張を組み立てています。
弁護士や裁判官は、法律については専門家でも、それ以外の分野については素人です。ほかにも多くの事件を抱えている都合上、泥縄式で村雨さんの裁判に関する知識を得ようとしたところで限界があります。
弁護士も裁判所も、専門家による鑑定に頼るほうが安易で得策だと考えたのではないでしょうか。
ところが、頼りの鑑定書は、画像の悪い(意図的に不鮮明に撮影された)写真を比較するだけの、実に原始的な方法だったのです。しかも、その杜撰な鑑定に、140万円という法外な鑑定費用を請求しています。


高裁は鑑定書が信頼に値しないことを認識しておきながら、結論ありきの判決を維持するために、鑑定書には一切触れずに、客観的証拠を無視して、○○市、○○建設の捏造した証拠、虚偽の証言を証拠として採用して、論理的に矛盾した判決文で結論付けたと、村雨さんはおっしゃっています。

 鑑定に頼らざるを得ない裁判所と、仕事を得るために行政に有利な(裁判所の望み通りの)鑑定をする鑑定人、双方の利害が一致し、結果として原告が被害を被る構図が出来上がっているのではないかと私は考えます。

訴訟になる事件は、裁判官のみで判断できる事件と、高度な専門性を要するため鑑定人に頼らざるを得ない事件に分類されると思いますが、裁判所が、あらゆる分野の事件を受け入れている以上、裁判官の知識・能力を補うための鑑定については、その費用を裁判所が負担するのが筋だと考えます。
次回は、鑑定費用に関する法律について考えてみたいと思います。


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moonrainbow
話は変わりますが、
萩原流行さんの交通事故の報道に疑問を感じるのですが、
あまりにも、各メディアからの報道が不自然です。
明らかに、警察官が起こした事故なのに、
それが、単なる交通事故かハデなバイクへの警察官の嫌がらせの故意なのかがはっきりしてません。
まさか、警察権力がここまで強いとは思えませんが、
現政権下ではありうるかも知れませんね。

司法でも、先日の「川内原発」の地裁の判断は、
まさしく、そう言う流れですよね。

とにかく、安倍政権はやりたい放題やっているのに、
国民は何も言わない。

統一地方選挙でもなんの意思表示がなかったのが残念です。
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Re: moonrainbow さん
萩原流行さんの交通事故は、警察車両とぶつかったという点では、スクールバスに白バイが衝突した高知白バイ事故と同じで、その事件のことが思い出されます。
白バイ事件では、スクールバスに乗っていた多くの生徒の証言等もあるのに、それを無視して、警察がタイヤ痕を捏造するなどしてドライバーを有罪にしています。
警察は、国営暴力団といっても過言ではないと思います。

高浜原発の判断とは対照的な川内の仮処分申請却下は、結論ありきのヒラメ裁判官のなせる業です!!

国益より米国優先の安倍首相の米国訪問で、さらにどんなことが押し付けられるのかと思うと、先行き恐ろしいですね!!

それに、ドローンの犯人のブログがFC2で、同じころFC2の代表者が逮捕され、これって偶然でしょうかね?!
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ドローンの犯人のブログがFC2だったのですか?!
彼のした事は違法ですが、
この行動をとらせる原因は追究されないのですね。

FC2の代表者逮捕は、ちょっと気になりますね。
関連はあるかも知れませんが、
これも「報道ステーション」と同じで、
メディアをコントロールしているのかも知れません。
僕は、個人的にはこのサイトは必要だと思います。
それを取り締まる警察は、
政府と同様な事が行っているのでしょうね。

本当に日本の民主主義は何処に行ったのでしょう。
Re: moonrainbow さん
ドローンの犯人のブログはこちらです。

http://guerilla47.blog.fc2.com/

確かに、この犯人の行為は問題かもしれませんが、放射性物質をばらまいても誰一人として責任を追及されず、原因も究明されず、今なお事故が収束していないにもかかわらず曖昧な基準で再稼働をしようとしているのですから、そのような国家権力に、この犯人を罰する資格はないと思います。

法治国家とは言えない対応をしている国こそ犯罪者ともいえる存在であるにもかかわらず、このドローン事件を利用して、反原発を訴える人は、皆テロリストか反社会的人物という印象付けをしているように思えます。
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プロフィール

ろーずまりー

Author:ろーずまりー
趣味にスポーツにと、平凡な主婦の生活を送っていましたが、夫の長時間労働を労働基準監督署に相談したことをきっかけに、その生活は一転。行政の理不尽な対応に、自ら国家賠償訴訟をすることに。
理系の出身ですが、知的好奇心に駆られた私は、法律関係の勉強に、けっこうはまってしまいました。
中立性に欠ける国家賠償訴訟の実情を、より多くのみなさんに知っていただきたいと思い、ブログを開設いたしました。

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