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集団的自衛権の行使容認の目的は 米国との軍事同盟!!

06/19
前回は、国際社会における主権国家の自衛権と国際連合(国連)との関係、それと対比する、国内における一国民と国家機関との関係について、小室直樹氏の『新戦争論(光文社文庫)』から抜粋してご紹介しました。

おさらいとして、国連について簡単にまとめると、次のようなことが言えます。
国連は国際政治上のひとつの場に過ぎず、主権国家である各加盟国は、自分の主権を制限して国連に移譲しようなどという気持ちは、さらさらない。国連は国際社会において、主権国家の上を行く上級の権威ではなく、国連でものをきめるのは、加盟国自身なのだ。


さて、今回は、前回の内容を踏まえて、現在、最もホットな政治的問題である集団的自衛権について、小室直樹氏の『新戦争論(光文社文庫)』から抜粋してご紹介します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
国連憲章は、四種類の戦争を認めている。それは、「個別的自衛権」及び「集団的自衛権」の行使の二つであり、それに第二次世界大戦の敗戦国に対して、国連の原加盟国には、例外的に「敵国条項」の発動が許される。さらに、集団としての国連自身には「強制行動」が認められている。いずれも、当然に武力行使が想定されるので、まさに戦争そのものである。
国連憲章上、国連加盟国は、「武力行使が発生した場合には」個別的または集団的自衛権を行使するのはかまわないことになっている。ただし、安全保障理事会が、なんらかの措置をとるまで、という原則上の条件がついている。(第五一条)
(中略)
これには、いくつかの問題がある。
第一に、自衛権というものは、一般国際法上、昔から確立されている固有の権利であるが、国連憲章は、果たしてこれに制限を加えたものであるのか。具対的には、自衛権の行使の認められるのは、武力攻撃を受けたときだけなのか、という問題である。あからさまに武力攻撃はしかけてこないが、陰に陽にあらゆる手段を用いて圧迫を加え、武力行使の威嚇まで受けたとき、どうなるのか。
(中略)
ある者は、それ(武力での対抗)は当然制限されるものと主張した。そうでなければ、国連憲章の精神からして、この条項はあまり意味がなくなるのではないか、というものであった。また、ある者は、「武力攻撃が発生した場合には」の表現は一つの例示であって、古典的な自衛権は制限されていないと主張した。自衛権などという固有の権利は、個人の基本的人権のようなものであって、簡単に取り上げられるはずはないのではないか、との理由であった。
では、各主要国政府の公式の解釈はどうなるのか。
(中略)
後者の説に傾いているにきまっている。国際法の基本的な大原則の一つに、「疑わしきは主権に有利に解釈せらるべし」というのがある。なるべく、法的拘束から逃げようとするのは当たり前だ。
第二に、集団的自衛権とはいったい何なのか。
(要約:個別的自衛権だって、乱用されたら際限はない。なんでもかんでも自衛戦争という言い訳ができ、実際にそうである。)
その上に、集団的自衛権まで認めたらどうなるか。集団的自衛権とは、自国に直接関係はないが、友好国に外部から侵略の事態が起こったならば、これを救援に赴いてもよいという権利である。これは便利だ。これで自衛戦争の範囲が、格段に広がった。
ここで、とくに指摘しておきたいのは、集団安全保障機構の問題である。
たとえば、西側のNATO機構や東側のワルシャワ条約機構がそうである。それだけではない。二国間の安全保障条約も、じつは本質的に同じことなのである。もちろん、日米安全保障条約もその一つだ。
これは何を意味するか。ひと口に言えば、国連憲章に言う「集団的自衛権」という権利を、別の条約で手当てして、これをそっくりそのまま義務とするものである。いずれも加盟国の一つが武力攻撃を受けた場合は、他の加盟国は武力をもって救援する義務があると書いてある。権利を義務に転換するとは離れ業もいいところだ。
なんのことはない、これでは第二次世界大戦前の「攻守同盟」と変わらないではないか。かつて、いたずらの戦争を拡大するから適当でないと道義的非難を受けた「軍事同盟」と、どこがちがうのか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さすが、小室直樹氏です。
実に明解に解説されています。
安倍首相は、「国民の生命と財産を守る」とか、「国民の生命と平和を守る」という理由で、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使容認を正当化しようとしていますが、上述の解説によれば、それらはすべて、個別的自衛権の範囲内で十分に対応できるということになります。

 ということは、集団的自衛権の行使容認の目的は、日米安全保障条約に基づく、米国との軍事同盟の義務を果たそうとするところにあるはずです。

 おまけになりますが、安倍首相は、憲法のことを正しく理解していらっしゃらないようです。
同じような知的著名人は、ほかにもいらっしゃるようで、こちらの女史もその一人のようです。
https://www.youtube.com/watch?v=sK6VzrSRe6g


    
 
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Comment
違法性阻却 と 衡平の原理
>国連憲章に言う「集団的自衛権」という権利を、別の条約で手当てして、これをそっくりそのまま義務とするものである。

急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない〔刑法 第三十六条1項〕。

急迫不正の侵害行為に対し、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為の保護が優越するということ。

急迫不正の侵害行為に対し、他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為については、違法性が阻却されるが、防衛するにあたり自己には危険が伴う。

権利について、侵害による不利益を防ぐことによる福利がある他人と、侵害による危険にさらされる自己との関係は、衡平の原理に適合しない。

よって、侵害による危険にさらされる不利益を負担してまで、他人の権利を防衛するか否かは、自己の意思による。

ここまでが、単なる正当防衛。


急迫不正の侵害行為に対し、自己の権利を、自己のみで防衛できず、他人が加わることにより防衛できる場合がある。

急迫不正の侵害行為に対し、自己の権利を防衛するにあたり、これに加わった他人に対し、報償を支払うのが傭兵など。

急迫不正の侵害行為に対し、自己の権利を防衛するにあたり、これに加わることを約した他人に対し、他人の権利を防衛するにあたり、これに加わることを約すことにより、双務となるのが同盟など。

双務契約は、特段の事情がないかぎり、衡平の原理に反しない。
___

日米の関係は、日本がアメリカに思いやり予算と基地を提供し、アメリカが日本の権利を防衛する双務の関係。

つまり、米軍は日本が雇った傭兵にすぎない。

アメリカの権利を日本に防衛してもらいたいならば、アメリカは日本に対し、思いやり予算と基地を提供すべき。
危険な安倍のお友達
【緊急拡散】
銃口を人に向ける武田防衛副大臣
http://my.shadowcity.jp/2014/06/post-5067.html

http://www.youtube.com/watch?v=qI7VXSpJkAY

【日本の死の商人13社】・三菱重工・川崎重工業・日立製作所・東芝・富士通・NEC・藤倉航装・クインライト電子精工・VSテクノロジー・フロントライン・池上通信機・ジャパンセル・クライシスインテリジェンス

戦争美化・特攻隊マンセーの百田が、日教組を攻撃するのは、
【学徒動員】
が目的か!?

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集団的自衛権を持ち出すまでもないこと
そのとおりで、そもそも、個別的自衛権の範囲内で十分対応できるものに、わざわざ集団的自衛権を持ち出してるということで、かなりの無理があると言わざるを得ません。
安部のお頭の中には、きっとお花畑が出来上がっているのでしょう!(爆笑)

http://www.videonews.com/on-demand/681690/003290.php

>学習院大学教授で憲法学者の青井未帆氏は首相が示した米艦艇の警護や駆け付け警護が、果たして集団的自衛権の行使と言えるものなのかについて疑問を呈する。日本人が乗船している艦艇が他国からの攻撃を受ければ、それがどこの国の船であっても日本は武力を用いてもそれを守る権利がある。集団的自衛権を持ち出すまでもなく、個別的自衛権の範囲内で十分対応できるものだ。

失礼いたしました。
moonrainbow
もう、外務官僚と未来志向の出来ない先祖帰りの安倍さんのやりたい放題ですね。
今の日本には民主主義が通用しなくなりました。
公明党(パラサイト)も、とうとう化けの皮を剥がして、
本性を現し始めました。

石原氏の「金目」発言さえも、
何も出来ないのですから。

おまけに、安倍のコバンザメみたいなのが、
自由に言いたい放題です。

この集団的自衛権問題は、遅かれ早かれ、閣議決定はされるので、
今は、じっと我慢です。
政権が変わる迄と期待しますが、
最低でも5-10年後までは無理でしょうから、
長い冬眠が必要かも?


Re: T_Ohtaguro 様
日米関係では、日本がかなり不利な状況になっていますので、「米軍は日本が雇った傭兵」と捉えれば、納得できますね。
ですから、対等な関係であるならば、おっしゃるようにアメリカも予算と基地を提供すべきということになるのでしょうが、実際には、日本を防衛するというより、東アジアでの攻撃拠点として日本に居座っているようなものですから、その上、集団的自衛権となれば、日本の負担は限りなく大きくなりますね。
Re: しま様
軍事おたくばかり集めたような安倍さんのお友達ばかりで,このような国の重大なことが決められては困りますね。
解釈で法律がコロコロ変わったら、法律なんて、あっても無いに等しくなりますね。
世界中からも笑い者にされるでしょう。
それをやろうとしているのですから、安倍さんの頭の中は、ほんとお花畑なのでしょうね!!
Re: moonrainbow 様
日本は、曲がりなりにも民主国家として存続してきたわけですが、安倍さんによって立憲主義がずたずたにされようとしています。
公明≒パラサイト、まったくその通りですね。
政権にしがみつくだけが取り柄ですもの。

石原さん、ご子息はちょっとましかと思っていましたが、やっぱり血は争えませんね!!

おっしゃる通りで、集団的自衛権は、将来のまともな政権に期待するしかないですね。

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moonrainbow
どんどんエスカレートして来ましたね。
今度は集団安全保障です(笑)。
この調子で、現在のイラクに自衛隊を派遣して、
「徴兵制」→「核武装」に繋がって行くのでしょう。

誰か、自民党で彼を止める人間はいないのですかね?
人材不足です。
と言うか、
農耕民族の日本では民主主義や真の政治家を求められない国民性なのかも知れません。
Re: moonrainbow 様
ちょっとずつ公明党の様子を見ながら、適用範囲を拡大しているようですね。
さしあたってはイラク派遣に目標を定めているのでしょうか。
平和憲法の下での自衛隊だからこそ志願した人もいると思いますが、それが形骸化したのでは志願する人が少なくなり、結局のところ徴兵制になりかねません。
集団安全保障のみならず、そのうち原発事故の処理に駆り出されたりってこともあり得ますよね!!
自民党内でも、こんなバカなことに、みんながみんな賛成しているわけではないと思いますが、選挙のことを考えると従わざるを得ないのでしょうかね。

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moonrainbow
集団安全保障は公明党との落とし所で、
これを引き下げるから、
集団的自衛権を認めて欲しいと交渉しているのではないですか?
それに大きく関わっているのが、
自民党らしいもくろみですが、
W杯で国民の目がそちらの方に行く時期を狙っていたのに、
残念ながら、早くも、日本チームに勝ち目がなく、
目が行かなくなると思いますので、
思惑が外れたのでしょうね。
(25日に決まるでしょうが)
・・・万が一、奇跡が起これば、思う壺ですね(笑)・・・

あの、支持率の高い小泉政権下でも自民党には、
反対勢力があったのですが、
小泉氏が”自民党をぶ壊す”で派閥が壊れてしまった結果の負の遺産ですね。

どちらにせよ、安倍は歴史に残る最悪の首相になるでしょう。
Re: moonrainbow 様
>W杯で国民の目がそちらの方に行く時期を狙っていたのに、

情報通の方が教えてくださったのですが、コロンビア戦は、主力選手を引っ込めて休ませるという情報があるらしいです。
なんでも南米は日本と親密で、政治的配慮のようですが。
今の政権なら、やりそうなことです。
マスコミをコントロールして、やりたい放題ですから。

安倍さんは、米国の言いなりになって歴史に残る長期政権を築きたいところなんでしょうが、これでは、ほんと歴史に残る最低・最悪の首相になることでしょうね。
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ろーずまりー

Author:ろーずまりー
趣味にスポーツにと、平凡な主婦の生活を送っていましたが、夫の長時間労働を労働基準監督署に相談したことをきっかけに、その生活は一転。行政の理不尽な対応に、自ら国家賠償訴訟をすることに。
理系の出身ですが、知的好奇心に駆られた私は、法律関係の勉強に、けっこうはまってしまいました。
中立性に欠ける国家賠償訴訟の実情を、より多くのみなさんに知っていただきたいと思い、ブログを開設いたしました。

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